UIUXの改善には様々な要素が存在します。そう言った事業に携わるにあたって、用語が分からないと困ることも多いでしょう。

今回はその内、EFOについてご説明したいと思います。

EFOとはエントリーフォームオプティマイゼーションの略で、「入力フォーム最適化」という意味があります。

この入力フォームは、他要素に比べると幾分か影が薄いきらいがありますが、一方で雑に設計してしまうと後々手痛いしっぺ返しを食らう一大要素でもあります。

ですが、そう簡単に納得いただけない方もいらっしゃるかもしれません。あんまり印象の強くないUIですので、入力フォームがなんてそこまで重要ではないのではないか……。そんな風に疑ってしまっても、不思議ではないかと。

そのため、今回はそんなあなたのために「EFOはこう言った存在で、これほど重要なんです」という事をご納得いただくことを目的として、執筆させていただきたいと思います。

では、何故このEFOを行わなければならないのか。理由は以下の通りです。

・入力フォームに入力しようとしている閲覧者は、大切な見込み客

・入力フォームはもっともストレスのかかるUI

・入力フォームで離脱したユーザーは不信感を持つ

一つ一つ説明していきます。

入力フォームに入力しようとしている閲覧者は、大切な見込み客  

入力フォームに入力しようとしている、というとき、ユーザーはどんな状態でしょうか。

少なくとも、商品・サービスに価値を感じてくれていることは間違いありません。かつ、価値を感じるまでに必要な、ページ情報を読み込むなどの作業の一通りは頑張って達成しているユーザーになります。

そんな非常にありがたいユーザーが、商品・サービスへの価値を感じたあまり、大切な個人情報を入力しようとしてくれている、と言う状況。それが、入力フォームに入力しようとしてくれている、という状態です。

それはつまり、そのユーザーはターゲットでかつ高い需要を有していて、将来的に高い可能性で商品・サービスを購入してくれる可能性が高い見込み客、ということになります。

そうなのです。入力フォームに触れてくれるようなユーザーは、その時点でかなり大きな見込み客となる存在です。しかもその状況は、あとは入力フォームに情報を入れ込んで送信するばかり。

ですが、入力フォームの質が悪ければ、そんなとても惜しいところまで来てくれていたお客様ですら、容赦なく離脱してしまいます。

このように、「あと少しのお客様」を取りこぼさないための働きかけ。それが、EFOです。重要性は、分かっていただけたかと思います。

入力フォームはもっともストレスのかかるUI  

入力フォームに対して、あなたはどんなイメージがありますか?

何となく、面倒くさい、分かりにくい、そんなイメージを持った方も多いかと思います。ネガティブな考えを持たないあなたは幸運です。入力フォームは、かなり数多くのサイトにおいて、最適化されておらず扱いにくい場合がほとんどなためです。

そう。そんなあなたの「面倒くさい」というイメージは正しいです。入力フォームはもっともストレスがかかるUIで、大抵の人が我慢して、分かりにくいなりに入力しています。

ですが人によっては、その分かりにくさに耐えかねて離脱してしまう人もかなり多いです。せっかく入力フォームに遷移しても、そこから面倒になって離脱してしまう人は、なんと8割も存在しています。

しかもその8割は、間違えて商品ページを訪れたような、元々見込み客出なかったユーザーではありません。その商品・サービスに興味があって、お金を払う気もある程度あるような、後少しで利益に計上できるような見込み客の8割です。

逆説的に言えば、EFOさえ完璧ならば、売り上げを5倍にまで倍増させてしまう事すら可能と言えます。ですが大抵のサイトの入力フォームは、EFOを行っていないのか、使いにくいまま……。

このように、EFOを行わない入力フォームは、見込み客の7割という大きすぎる成果を、みすみす取り逃がすような存在です。それだけ入力フォームはユーザーに大きなストレスをかけているのです。

入力フォームで離脱したユーザーは不信感を持つ  

入力フォームが最適化されていないことで離脱したユーザーは、いわば「商品に価値を見出し、お金を払う気さえあったのに、売ってもらえなかった」という大きな不満を抱える存在へと変貌します。

その不満はすぐに形を変え、その企業そのものへの不信感になります。実態はともあれ、ユーザーの視点に立つならば、その企業は「買いたいのに売ってくれなかった」企業です。まともな会社なのか? と疑うような気持ちになっても致し方ないことでしょう。

ですが企業側としても、まさか売りたくなくてそんな不親切なことにしているわけがありません。ただ入力フォームの重要性を知らなかったばっかりに、あと少し、というところまで至ってくれた見込み客の意志を折ってしまっただけなのです。

それは誰も幸せにならない、非常に悲しい状態です。感情的な部分を抜きにしても、うまくいけば新商品のリピーターにもなりうるような存在から、招来にわたって敬遠されるのは売り上げの面から見ても大きな損失でしょう。

このため、EFOが行われていないと、本来得られる機会を、その時ばかりか未来にわたって損失してしまう結果となるのです。

具体的にEFOはどうすればいいのか。  

さて、ここまででEFOの重要性は分かっていただけたことかと思います。

ですが、結局EFOは何をすればいいのか、という点については分からないままかと思います。

そちらに関しては以下の記事をご参照頂けるとより詳しくご理解いただけると思うのですが、本記事でも簡易的に説明したいと思います。

UIUX改善における、EFOでの注意点

EFOで何をすべきか。それは大まかに「考えるというストレスが発生しない」というゴールが達成されている状態になっていれば、ひとまずのEFOはなされている、とみなすことが出来ます。

例えば

・タイトルが適切な説明になっているか

・ラベルの情報で明確に入力項目が理解できるか

・入力フォームが考えずに入力できる長さか

・入力ミスをしたときに何を直せばいいかすぐ分かるか。

この場で簡単に挙げただけでも、このくらいのチェック項目が存在します。

まずタイトルですが、これが適切でなければユーザーは大きな違和感を覚えるでしょう。○○と書いてあるのに、いざ実際の入力欄では××の入力が求められていれば、間違ったURLで遷移してしまったのかと疑います。

他にもラベルが分かりにくければそのまま入力内容として何が求められているのか分かりませんし、大枠の入力フォームが必須項目として設定されていたりすれば、少し文章を書いて面倒になって離脱する人なんて数知れずでしょう。

他にも、入力内容ではBtoBやBtoCでも毛色は異なってきます。BtoBでは会社などが入力項目に設定されていますが、同じことをBtoCで設定すれば、その時点で多くの人が「良く分からない質問をされた」と離脱してしまいます。

こういった「何でそんな質問をするの?」「この質問は一体なんだ?」「答えを考えなければならないのか……」と言った面倒くささ、違和感、面倒くささが、入力フォームによる離脱を招きます。

是非、EFOでそれに該当する部分があれば、改善すべきでしょう。

まとめ  

以上で、EFOとは何か。何故すべきなのか、という事に対する説明となります。では、以下より一度まとめさせていただきます。

EFOには「入力フォーム最適化」という意味があります。

  1. EFOが何故行わなければならないのかと言うと、それは入力フォームに触れている時点で、十分な見込み客であるから。
  2. EFOを行わなければ、非常にストレスな入力フォームに触れることになり、8割ものユーザーがそこで離脱してしまうから。
  3. EFOの段階で離脱したユーザーは、買う気は合ったのに買えなかった不満を抱え、企業に対する不信感を覚えるから。

などの理由があります。

では肝心のEFOはどういう考え方をすればいいのかと言うと、「考えるというストレスが発生しない」状態を目指して行うことで、よりよいEFOになります。

是非ともご活用いただければ幸いです。